読書のお悩み相談室

読書に関するお悩み相談や読んだ本の記録などを書いています。

ドイツ

【感想】ヘルマン・ヘッセの短編集『メルヒェン』より『詩人』を読む。

祖父母が生まれた村 自然と溶け合う 『詩人』が書かれた時代 メルヒェンの意味 祖父母が生まれた村 私の祖父母が生まれたのは九州山脈の奥、川に沿って、国道がS字を描きながら奥に伸びていました。 村のバス停からまた細い道を右に左に折り重ねながら登り…

トーマス・マン(著)『トニオ・クレエゲル』を読む。

『トニオ・クレエゲル』という書名は人物の名前です。トニオはその音の並びが少し日本語の名前のようでもあります。有名な作家はこのトニオという名前を自分の名前にしています。北杜夫です。トニオ→杜夫です。北杜夫はこの小説の作者トーマス・マンの大ファ…

シュタイナー(著)『自由の哲学』を読む。

シュタイナーの本は何冊か読んだことがあるが、どれも難しくて理解するのに時間がかかった。これらの著作の原点と位置づけされているのがこの『自由の哲学』。著者が32歳の時。1894年の初版だが、この文庫本は1919年の新版に従っている。 著者は人間の自由と…

カロッサ(著)『ルーマニア日記』を読む。

日ごろ通っている古書店で岩波文庫の棚から選んだ数冊の中の一冊。この本をなぜ選んだのか。ただ目に入った程度なのだが、いつも不思議に思うのは、私が手に取る本はすべて名著なのだ。冷静に考えれば岩波文庫に入るくらいだから名著に決まっている。それを…

ヘルマン・ヘッセ研究会(編・訳)『ヘッセからの手紙・混沌を生き抜くために』を読む。

世の東西を問わず、書簡集はいろいろありますが、この『ヘッセからの手紙・混沌を生き抜くために』はとても重い充実した書簡集です。 例えば太宰治にも書簡集がありますが、金の無心など生活感たっぷりの内容です。それに比べてこの書簡集は第一次世界大戦の…

ヘルマン・ヘッセ(著)『デミアン』を読む。

ヘルマン・ヘッセの小説は日本では『車輪の下』が有名ですが、これは日本だけの現象だそうで、世界ではこの『デミアン』を読む人がたくさんいるのです。第一次世界大戦後の若者たちに長く読み継がれている小説です。 ヘルマン・ヘッセは学生時代に自殺を企て…

ヘルマン・ヘッセ(著)『車輪の下』を読む。

ヘルマン・ヘッセの『車輪の下』はもうずいぶん長い間、積ん読の状態になっていた。 『車輪の下』というタイトルから受ける印象はどこか牧歌的だなあと、私は勝手に解釈していた。このような感じを受けているのは私だけなのかもしれないと思うと、恥ずかしい…

宇治川英郎(訳)『リルケ詩集』を読む。

長編小説を読んでいて、どうしても気分が乗らない時があります。そんな時、皆さんはどうしていますか?一番良い方法は、本を閉じて目を休めることなのでしょうが、不思議なことに、また新たな本を手に取ってしまいます。 いろいろな方法があると思います。例…

ブレヒトの戯曲『第三帝国の恐怖と貧困』を読む。

都会には小劇場がたくさんあって、それぞれ特徴のある舞台が観客の目の前で演じられていることでしょう。しかし、私の住む地方都市では演劇を見る機会は極めて少ないのです。しかも、このブレヒトの『第三帝国の恐怖と貧困』が近い将来、私の町で上演される…

ブレヒトの戯曲『「肝っ玉おっ母とその子供たち』を読む。

戯曲は独特な文学です。 小説も映画になるので、映像として見ることができます。しかし、戯曲は舞台になります。戯曲は舞台のために書かれているのです。その意味では戯曲ほど行間を読む必要のある文学はないでしょう。その行間の向こうに演技する人たちの表…

ゲーテ(著)『若きウェルテルの悩み』を読む。

古書店を訪れる度に気になっているが購入するには至らず、誰かが持っていき、見かけなくなれば忘れてしまうのだが、いまだに同じところにある。『若きウェルテルの悩み』はそんな感じで私と出会った。 きっと青春時代に読んだことがあるのだろうがまるっきり…

リルケ(著)『マルテの手記』を読む。

何十年も前のことを思い起こしてみると、ああ、あの女性はそういえば『リルケの詩集』を読んでいたなあと、かすかな記憶がよみがえる。 なぜこの年齢になって青春の香りのするリルケを読んでいるのか。それはこの有名な詩人について何も知らないと思ったから…

リルケ(著)『神様の話』を読む。

ネットで古書を購入する時、ニ冊セットになっていることがある。金額はわずかしか違わないので注文するとちょっと薄い小説が付録の形でついてくる。 今回私が読みたかった本は別にあったのだが、この本、リルケの短編集『神様の話』を先に読んだ。私は読んで…

トーマス・マン(著) 『魔の山』を読む。

堀辰雄 『風立ちぬ』福永武彦 『草の花』トーマス・マン 『魔の山』 これらの小説の名前を見て、「なるほど!」とうなずき、どのような理由で集められた小説なのかが分かるのはうれしい。 小説には病気はつきものだ。戦前は病気と言えば結核だった。上の小説…

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